去年の後半あたりに、富士山に登ると言い出したのは家内でした。私は全く登る気はなくて「あっそう。登れば」という態度で友達のだれかと登るだろうと思っていました。
私は登山経験もなくて富士山と言えば、子供のころに両親が登ってきて家に杖が転がっていた記憶があるのと、出張や旅行の際に新幹線とか飛行機の窓から見るくらいです。若いころ東京で仕事をしていた時に富士吉田のどこかは忘れましたが保養所の屋根を補修にいって、そこから富士山を見たのが最接近した経験です。
家内の富士登山計画は、比較的時間が取れて旅行好きな友達(といっても10歳くらい年上)が一緒に行くことになりました。
家内も登山経験はありませんので、近くの山で何回か練習をしてチャレンジするという当たり前と言えば当たり前の段取りですが、なんといっても登山用品の手持ちは皆無と言っていい状態。唯一あるのはトレッキングポール1本のみ(これは私が銃の依託用に買ったものです)なので、登山用の靴とか、リュック、ウエアなどを買い揃えました。私も近隣の山は一緒に登ることになり靴を購入しました。
上の写真はGW、近くの900m級の山に登った時のものです。この時には家内と一緒に富士山に登る友達に事情があり登れなくなり、私が一緒に富士山に登ることになっていました。運動不足でパワーがなく近隣登山の下山時に膝裏の筋が痛くなる私・・・
経験のない私たちは、ガイド付きのツアーで富士山に登ることにしました。広島からのアクセスなど考慮して富士宮口から登るツアーに申し込みました。私たち二人にガイドが1名帯同してもらえるというちょっと贅沢なツアーです。日々の生活に流されていたところ、とうとう出発の日がやって来ました。
初日は朝一番の新幹線のぞみで名古屋、そこで乗り換えて新富士駅に10時過ぎに到着しすぐに他のツアー客の人、ツアー会社の人と合流し富士宮の新5合目を目指します。
小学校高学年と思われる姉妹とそのご両親、30代の女性とそのお母さんと思われる人と私たちの3組。バスの車番は3776でした。
富士宮新5合目は標高2400mです。何年か前に立山に旅行し標高2450mの室堂に行ったことがあるので、まだ私の人生で最高点ではありません。
午後1時過ぎに準備を整えて登山開始です。ガイドの人は40代半ばのTさんです。登る前に私たちの登山スキルが無いことを伝えると、ゆっくり行きましょうと優しい言葉。「歩幅を小さく段差の低いところを選んで丁寧に登ること、意識して呼吸をすることを指示されました。このことは山を下りるまでことあるごとにアドバイスしてもらいまして結果的に助かることになったと感じています。
登山道は火山だけあってガレ場です。慣れない私たちは歩きにくいですがTさんの歩みをトレースしてゆっくりと登ります。
6合目の山小屋。まだ余裕です。
家内もまだ大丈夫。このあとに高山病なのかリバースしてしまいますが・・・
2時過ぎ登山開始から1時間です。登山者数はピークではないようですがたくさんの人が登っています。
時間が飛んで4時から5時くらい。8合目から上だとおもいます。眼下に宝永山(江戸時代の噴火でできた山) 休憩時のタバコがうまい!
1日目の目的地。富士宮口9合目万年雪山荘。到着したときはまだ明るい時間でした。
山荘の寝床は最悪です。非人道的といっても言い過ぎではないくらい。一人分の寝る幅は40cm程度、私たちのエリアは8人らしくすでに大学生らしい女の子が5名。運よくあと一人は来なかったので私たちは一人当たり60cmで寝ることができましたが、家内は8合目あたりから調子がわるくて(高山病かな)夕ご飯を食べることなく倒れてしまいました。私はビール(800円/350ml)を2本飲みリラックスして寝床に入りました。暑くてウトウトしていると雷が鳴り雨が降っていましたが2時ころにはやんだようです。
9合目からの御来光。感動してしまいました。家内はここでもリバース。
影富士。
御来校をみて、朝ご飯を食べて(家内はわかめスープのみ)登頂開始。9合5勺です。
朝7時くらいに富士宮口山頂に。家内はかねてから念願の山頂カップヌードル(800円)を食べると言いましたが、結局すこし口をつけただけで私が頂きました。3776mの最高地点はここではありません。剣ヶ峰という・・・
さらに登ったところです。傾斜がきついです。
3776mに立ちました。本当は3775.6らしいですけど。
お鉢巡り・・・富士山の火口を1周しました。この時、どこかでカメラのレンズキャップを落としたのですが、奇跡的に吉田口山頂付近で女性の登山者が拾ってくれて私のカメラ(ニコン)を確認し声をかけていただき無事回収。富士山登頂ご利益1回目です。
遠くに見えるのが八ケ岳。
御殿場ルートから下山しました。最初に休憩した山小屋跡から激しく雨が降り出しレインウエアを着こみました。途中からアラレに変わりましたが砂走りを下っている間にやんだり小雨になったり。
11時 砂走館。家内は購入した登山用品(レインウエア)を使用できてご満悦。私は案の定膝裏の筋が痛みだましだましの下山でした。御殿場ルートからプリンスルートで・・・(宝永山登頂はパスしました)
6合目でビールとうどんで休憩し2時前に5合目に到着。ガイドのTさんお世話になりました。はじめはあまり気が乗らなかった富士登山ですが登って感動というか良かったな~と・・・
下山後はすぐに帰らずに、日本平ホテルに。
ロビーから窓越しに見える富士山が最高です。
この山に登ったんだと思うと少し誇らしく思ったりします。
帰りの新幹線、広島駅に到着した時に携帯電話を座席に忘れてしまいましたが、この時も見知らぬ女性が「携帯わすれてますよ」と持って来てくれて助かりました。富士山に登ったご利益2回目です。
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